指導案を作るために(中心を中心にして流れを作る)

  1. 指導案を作るために
    1. 文章の中心を、どうおさえるか。
      • この教材で、何を考えるか、その1点。
      • この教材で扱えること、扱いたいこと、扱うこと。

    2. 中心を中心にして、流れを作る。
      1. 区画、第一次指導(概観)の手引き、「四、かく」
      2. 第二次指導の「四、かく」
      3. 第三次指導の「四、かく」
      この3つが、一体になるように考える。
      中心を間違えると、どれかが外れてくる。

      一問で貫く
        ×支流を本流に流し込む。
        ○本流に支流が自然に流れこむというまとまり方

    3. 平易な単純化した流れを作るために、問いの工夫をする。
      • 問いの質
        • クイズ=見ればわかる問い
        • 問い =頭を通さないと答えられない

  2. 中心をおさえるために
  3. 教案───はずしてはならない要点だけを書く。

 助松太三先生から教わったことです。
 「中心を間違えると、どれかが外れてくる。」とありますが、(1) 〜 (3)を外していないのに、授業がうまくいかないと感じる場合があります。中心を完全に外すとまとまるように見えるようです。

中心をおさえる

 この教材で何を考えるかその1点。

 教科書には、単元目標が書かれています。また、単元の中に更に小さな教材文があり、その題目の近くに、子ども向けに「○○しましょう」とか書かれている。それもその教材文で学習する目標である。これらの目標に向かいながら、自分の学校、学年、クラスのことを考え、自分を考え、この教材で何を考えるかの1点を考えます。
 例えば、光村3年上「きつつきの商売」という教材では、「音ともう1つ売ったものは?」ということを考えます。


中心をおさえるために

 先生が、予習として、全文視写に取り組んでみます。
 視写すると、作者・筆者の息づかいが分かります。書き間違えるところは、自分と作者の息づかいの違うところです。作者が工夫したところです。そこを注意して読みます。

 青森の米澤徳一先生は宮沢賢治の「注文の多い料理店」を18回、毛筆で全文視写したと仰っていました。それでやっと胸にコトッとおちるものがあったと。

 東京の助松太三先生は、B4用紙1枚の紙を小さく折りたたんで、小さな小さな文字で全文視写されていました。
 紙1枚に全文が載っていますので全体の見通しができるようになります。


 守口の吉田俊一先生から「一段一語」を教えていただきました。次のようにします。

  1. 教材の形式段落に通し番号を付ける。
  2. ノートの行頭に同じ番号を打つ。
  3. 各形式段落ごとに、その段落内で一番重要だと思う言葉をノートに抜き書きする。
  4. いくつかの形式段落をまとめ、意味段落とする。
  5. ノートの行頭に、意味段落の番号を打つ。
    先の形式段落の番号の続きに書きます。
  6. 意味段落毎に、意味段落の中の形式段落から、一番重要だと思う言葉を抜き書きする。
  7. 意味段落毎に抜き書きされた言葉を吟味する。

 この手順の中で、教材の中心を考えます。
 意味段落で抜き書きされた言葉に統一性があるならば、うまくいったということです。中心をうまくとらえられなかった場合は、言葉と言葉の間に齟齬が生まれてきます。その時は、形式段落の語を選び直します。
 この方法では、一語を選ぶために何度も何度も教材を読みます。そうするとだんだん教材文が頭の中に入ってきて、全体が分かるようになり、相互の関連が分かるようになり、立体的に読めるようになります。


 上の2つの方法

は、とても時間がかかります。でも、研究授業をしようという場合は是非取り組んでみてください。


 私の方法
 私は、文明の利器を使うことにしました。コピー機です。コピー機で教科書を縮小コピーします。縮小率はB4用紙1枚に教材全部が入るようにします。だいたい 50% ぐらいで充分です。それをはさみで切り、のりで貼り合わせてB4 1枚にします。
 B4になったら、それを何枚かコピーして利用します。
 1枚目:教材を読みながら、気になる言葉にマーカーで印を付けます。一段一語の一語を探す気持ちです。
 2枚目:意味段落に区切ります。一語を再吟味します。
 3枚目:清書:題目の近くに中心発問を書きます。(手引き)
         一語にマーカーで印を付けます。
         第二次指導の「四、かく」で視写する部分を四角で囲みます。
 授業では、この3枚目を使います。
 あまり労力のかからない方法ですが、労力をかけていない面、読みが浅い恐れがあります。

 中心を押さえる方法をご自分であみ出してください。


中心を中心にして、流れを作る。

 ここが一番難しいところです。そしてつかめたときは一番嬉しいときです。

 この3つが、一体になるように考えます。
 中心を間違えると、どれかが外れてきますので、再度中心を考え直します。その為に何度も何度も教材を読みます(全文視写、一段一語等)。

 その際、大事なのが「一問で貫く」ということです。中心がつかめたということが、一問で貫けたということと同じです。
 その際、
  ×支流を本流に流し込む。
  ○本流に支流が自然に流れこむというまとまり方
で流れを作ります。


 平易な単純化した流れを作るために、問いの工夫が大事です。

 問いの質については常に頭に置きます。
 クイズというのは見ればわかる問いです。発問というのは、頭を通さないと答えられない問いです。発問ばかりでは疲れますし、力が弱い子はついていけなくなります。クイズばかりでは力になりませんし、力がある子はついてこなくなります。
 授業の初めはクイズを多くして、子どもをつかみます。
 クイズと発問は、授業をしながら、子どもの様子を見ながら、その場の判断で行っていきます。

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