イルカのねむり方

光村 3年上

いずみ会のホームページに別の指導案があります。是非ご覧ください。

 説明文教材である。書いてある「事」は読めば分かる(はずである)。

 教材は、見開きのページの中におさまっている短い文章である。各形式段落には全部丸数字が付けられており、ページの上部には「はじめ」「中」「おわり」という言葉も示されている。
 単元名は、読んで感想を持とう、である。副目的として、段落に気をつけて読む、問と答えは何か、どのように答えを出したか、読み取ろう、ということである。
 この線で授業を進めれば良い。
 おまけに段落の言葉の意味も書かれている。「文章を組み立てているまとまり。はじめを一字下げて表す。」と。形式段落ということ。(←→意味段落)

 形式段落は6つである。教科書では丸数字が使われているが、ここでは (1) というように ( ) を使って表す。

 (1) イルカは、いつ、どんなねむり方をしているか。
 これが問題である。問題は2つ。「いつ」と「どんなねむり方」である。

 (2) 研究した関口さん登場。研究の動機は「知りたい」。知的好奇心である。
 「いくら見ていても」分からなかった。観察失敗ということである。

 (3) 観察方法の改善。
 ただ、見ているだけでは分からなかった、ことから、観察を2点に絞る。泳ぐ「速さ」と息継ぎの「回数」である。
 そうすると、夜中に「ゆっくり」、回数も「少なくなる」ことが確認でき、そこから、「夜中に」眠っているようだと「考え」た。

 (4) 観察方法の改善。昼間と夜中の泳ぎ方の比較。「よく見ると」これがキーワードです。
 昼間:いろいろな方向 & 速い、夜中:円 & ゆっくり
 更に気づいたこと:かた目をとじている。

 (5) 脳は休んでいる? 自分では実験せずに、他の研究を調べた。
 分かったこと:脳が休んでいる=目を閉じる
 そこから考えたこと:脳を半分ずつ休ませている。

 (6) 夜中に、脳を半分ずつ交代で休ませて、ゆっくり泳ぎながら眠る。

 ということで、「いつ」「どんなねむり方」の答えが (6) の段落に書かれています。

 まぁ、至れり尽くせりですので、書かれていることは分かり易いといえば分かり易いです。では、どのように授業にのせましょう。


 教式に則っていくと、第三層です。
 「よく見ると」「見る」ということです。その線で授業を組み立てると、次のようになります。

 第一次指導 概観をつかむ。(1時間目)

一、よむ  区画は前日までにしておきたい。(というか形式段落には番号が入っているし、上部には「はじめ」「中」「おわり」の言葉もあるので特にいらないか)
○家で読んでみましたか。
○6人の人に読んでもらいます。大きな声でゆっくり、はっきり読んでください。
 聞く人も何が書いてあるかよく考えながら、読んでください。
・順番読み1回。6人。
8分
二、とく ○板書 イルカのねむり方
○イルカを見たことがある人はいるでしょう。
○イルカは、どこに住んでいるかというと?
 ・海  ・水族館   ・水の中
○水の中に住んでいます。イルカは、魚ではないので水の中では息ができません。時々どうしますか?
 ・上に上がって息をします。
○寝ている時もそうしなければいけないのね。本当に寝ているの?
 ・寝ている。
○それを調べたくなった人がいるでしょう?
 ・関口さん
○イルカのねむり方を調べるために、関口さんがしたことを書きましょう。
8分
三、よむ ・黙読
四、かく  (1) ○
 (2) かんさつ
 (3) 調べて
 (4) くらべ
 (5) 調べて
 (6) ○
12分
五、よむ (○本もノートも片付けてください。机の上には何も置きません。まぁ、6月にもなるので言わないか)
・指黙読1回。指斉読2回。
1分
六、とく ○3つに分けるよ。(1) と (2) 〜 (5) と (6) の3区分
○(板書の題目のところで)イルカのねむり方はこうですよ、と分かったところは何番?
 (6) 番
○(板書)「おわり」なのね。
○(6) に答えが書いてある。では、問題は何番に書いてあった?
 (1) 番。
○(板書)「はじめ」
○そうすると、(2) 〜 (5) は、関口さんが答えを見つけるために(と言いながら板書「中」)、したことが書いてある。
○うまく行かなかったのは何番?
 (2) 番
○観察したのだが、うまくいきませんでした。なぜかな?
 (答えは求めない。言わせない。)
○うまくいったのは何番?
 (4) 番。
○昼間と夜中と比べる時に、とても大事なことをしたの。何かな?
 (これも答えは求めない。言わせない。)
○明日はうまくいかなかったところを勉強します。
15分
七、よむ ・指斉読1回。 1分


 第二次指導 第1時 (2時間目)

一、よむ ○昨日、お家で読んでみた人?
○関口さんが、なぜうまくいかなかったか、分かったかな?
○今日も、6人の人に読んでもらいます。
 大きな声で、ゆっくり、はっきりと読んでください。
・順番読み 6人
8分
二、とく ○イルカも夜中は寝ているのね。泳ぎながらだけど。(みんなだったら、何しながら寝ているの?ーーということは聞かない。)
○関口さんは、イルカがいつ、どんなねむり方をしているか、知りたくなって、どこで調べることにしたかな?
 水族館
○水族館でしたこと、分かったことを今日は勉強しましょう。
5分
三、よむ (○本もノートも片付けてください。机の上には何も置きません。まぁ、6月にもなるので言わないか)
・黙読
15分
四、かく 一日中イルカをかんさつ
することにしました。
しかし、いくら見ていても、
イルカたちはいつもおよい
でいて、ほとんどじっと
していることはありません
でした。
これでは、いつねむって
いるのか分かりません。    (95字)
五、よむ ・指黙読1回。指斉読2回。 2分
六、とく ○難しい言葉はありますか?
 ・かんさつ  ーーー よく見ること
○「。」が3つあるので、3つに分けて考えます。
○関口さんが、とても悔しかったのは、何ですか?
 分からない
○何したのに分からなかったの?
 一日中観察  ← 「一日中」の重み。
 見ていても  ← どのように見ていたか問いたいが。
○(板書「見ていて」に傍線)。ただ見ているだけではだめなのね。
○関口さんはとても頑張ったんだけれども、方法が悪かったのね。ただ見ているだけでは分からないのね。
○そこでどうすることにしたの? 明日はそこを勉強しましょう。
13分
七、よむ ・指斉読1回 2分

 第2次指導 第2時 (3時間目)

一、よむ ○昨日、家で読んでみた人?
○失敗に懲りて、方法を変えました。どうしたかな?(予習してきた子どもへのサービス)
○今日も6人の人に読んでもらいます。大きな声で、ゆっくり、はっきり読んでください。
・順番読み。6人。
8分
二、とく ○関口さんは、失敗に懲りて、方法を変えました。ただ見るのではなくて
 泳ぐ速さ 息継ぎの回数
○数えたのね。数字で表すと強いね。
○それともう1つ、ただぼんやりと見ているのではなくて、よく見ると、思いも寄らなかったことに気づいたでしょう。何?
○そこを書きましょう。
8分
三、よむ ・黙読 15分
四、かく よく見ると、このときは、
かた目をとじたまま
およいでいました。
そして、ときどき、
とじる目をこうたい
させていました。
イルカは、ゆっくり
およぎながらねむって
いるにちがいありません。  (86字)
五、よむ (○本もノートも片付けてください。机の上には何も置きません。まぁ、6月にもなるので言わないか)
・指黙読1回。指斉読2回。
2分
六、とく ○難しい言葉はありますか?
○関口さんが考えたことは、どこから?
 イルカは〜
○2つに分けられるね。前は?
 イルカの様子
○後ろは?
 関口さんが考えたこと。
○それが分かったのは、何をしたから?
 よく見ると
○これが大事なのね。
○明日からは、「ありの行列」の勉強をします。これも蟻について詳しく研究した人のことが書かれています。
11分
七、よむ ・指斉読1回。 1分

 四、かくに15分とっているが、もう少し短く。

参考
 著者による子ども向けの本が出ています。「調べてみよう!生きもののふしぎ イルカのねむり方 [大型本]」です。3000円します。