読書生活について考えよう

光村 4年上

 教科書のページの下の方に「調べたことを報告する文章を書こう」というように、作文教材である。課題作文。しかも今風の「報告書」スタイルの課題作文。

 3年生に「気になる記号」という単元がある。同様の報告書を書く課題作文である。指導時期も似た時期である。参照して欲しい。


 一人で報告書は書けないだろうということで、グループ活動を通して、1つの報告書を書くことに設定されている。(まぁ、そうだろうと思う。)
 しかも調査をすることも難しいのではと編集者が考えたのだろう、「昨年度の調査資料」という見開きのページがあり、そこに4つのグラフが載っている。このような内容の調査を行い、このようにまとめると良いだろうということを示している。
 更に続くページでは別のまとめ方の例があり、「集計のしかたや表す形をかえることで、べつの見方が生まれることもあります。」と集計の仕方、グラフ化の注意点も書かれている。単に作文教材だけではない要素も含まれている。

 また近年の読書離れを何とか防ぎたいという編集者の意図も見える。「報告書を書こう」の調査対象が読書生活にあるのだから。学校生活だったら、けがのことや落とし物のこと、放課後の遊びだって調査対象にしたっていい。それを読書生活を対象にしているのだから、読書離れに少しでも歯止めをかけたいという気持ちが読み取れる。
 読書生活は全く個人的な物である。その個人的な物を対象に調査研究を行うのだから、読書生活への意図が含まれている。小学校4年生をの子ども達に本を読んでもらいたいというのはよく見える。最も現れているのは「昨年度の調査資料」にある「資料1」である。1冊〜9冊は、1冊ごとの棒グラフであるのに、10冊以上は10冊〜15冊、16冊以上をひとくくりにしている棒グラフである。ひとくくりにしているから非常に多くの人がたくさんの本を読んでいる印象を与える。初めてこのグラフを見た子どもは「本を読まなければ」という印象を持つだろう。それが、「アンケートの結果をまとめるとき」の囲み記事の中のグラフのように、1冊〜5冊、6冊〜10冊、11冊〜15冊、16冊以上のグラフにしてしまうと、「16冊以上読む人はあまりいないんだ」ということになってしまう。それで先の「集計のしかたや表す形をかえることで、べつの見方が生まれることもあります。」という文が載っているのだが、言い訳のようにも聞こえる。

 ということで、この文章では「報告書の書き方」を取り扱う。
 区画は

  1. 書き出し
  2. [1]調べることを決めよう。
    グラフの部分は、読み手をかえる。
  3. [2]アンケート調査をし、結果について考えよう。
    右のページと左のページで読み手をかえる。
  4. [3]報告書を作ろう。
    最初の3行と、山下さん達が書いた作文とを、読み手をかえる。

[1][2][3]は、四角で囲んだ1、2、3です。以下同じ。

の4区画。読み手は7人になる。

 読み方だが、以下のようにして読ませようと思う。

  1. 書き出しは、「活動の流れ」の図の中も読ませたい。
  2. 「[1]調べることを決めよう。」では下の子どもの絵の吹き出しの中も読ませたい。
  3. 「昨年度の調査資料」では、「[資料1]5月に読んだ本の数 30人」と読んだ後に、グラフの下の凡例の文字も読ませる。[資料1]だと、「0,1,2,3,4,5,6,7,8,9,10から15,16以上」というように読ませる。
  4. 「[2]アンケート調査をし、結果について考えよう。」では、「アンケートの問いの形式 ア 答えを文章で書きこむもの 問い ですか。こたえ イ 用意された答えの中から選ぶもの 問い ですか。次から選んで、○(まる)をつけてください。1 2 アとイを組み合わせた………アンケートの結果をまとめるとき アンケートの結果は………」と読ませ、最初は表の中の数字も読ませたい。なれればここは飛ばしてもよいと思う。で、「集計のしかたや表す形をかえることで、べつの見方が生まれることもあります。」を忘れないように。
  5. 左のページ(P.55)では、「山下さんのグループでは、調べた結果」から始めて、「調べた結果と話し合いから」とその左、子どもの絵の吹き出しの中、「本で調べた場合と、自分で」とその左の囲みの中を読ませる。
  6. 「[3]報告書を作ろう。」では、「全員の感想を入れることにしました。」までを読ませる。
    下の「報告書の組み立ての例」はいらないか。
  7. 山下さんのグループの作文は、文章のみ読ませ、「問い1 あなたは……」やグラフの中身は読ませなくてもよいと思う。
    P.57 下の「▼「ーーは、次の四つです。」……」の部分も読ませたい。

 実際に作文を書かせるのだが、グループに原稿用紙を渡して1つ作文を書かせる。書き上がったら印刷して全員に配布する。家庭に持ち帰らせる、ということをしたい。

 教科書を使っての学習4時間。実際に調べたことをまとめ報告書を作り発表させるところで4時間。合計8時間扱い。
 どうかなぁ。というところですが。


第一次指導 概観

一、よむ ○昨日、お家で読んでみた人。
・順番読み。7人。
12分
二、とく ○板書:読書生活について考えよう
○本は読んでいると思うが、他の人はどんな本をどれぐらい読んでいるか、読書についてどう思っているか、これからの読書について調べ、今後の読書生活について考えたいと思ったんだね。
○それでアンケート調査をして、まとめて、グループで考えて作文にした。
○皆さんにもがんばってやってもらおうと思っています。
○で、どうすればいいかというと3つある。(と言って板書。区画の線。番号は1〜4。1の下には○。2〜4の下には[1][2][3]を書く。)
 
三、よむ ・黙読 15分
四、かく (1) ○
(2) 調べることを決めよう。
(3) アンケート調査をし、結果について考えよう。
(4) 報告書を作ろう。
五、よむ ・指黙読1回。指斉読1回。  
六、とく  
七、よむ ・指斉読1回。  



第二次指導 第1時 [1]調べることを決めよう。
 準備物:ワークシート。

一、よむ ○昨日、お家で読んでみた人。
・順番読み。2人([1]の部分だけ)。
 後の作業が多いのと範囲を絞るため[1]だけを読ませる。
5分
二、とく ○調べることを決め、調査をし、結果について考え、報告書に書くのね。
○今日は、ワークシートを準備したから、これに書きこんでね。
5分
三、よむ ・黙読 15分
四、かく ワークシートに各自が書きこむ。
五、よむ ・黙読
六、とく ○では、グループで話し合ってみてください。(3分)

○では、グループで話し合ったことを発表してください。(8分)

○では、調べることをグループで話し合ってみてください。(2分)
 決まったグループは、ワークシートに書きこんでください。

○明日は、調査と結果について考えましょう。
15分 
七、よむ ・なし  

 グループからの発表。これは他教科でも同じで、グループ(学習班)内で発表の順番を決め、グループ発表のときはその順番を守るようにすること。それにより全員に、必ず発表する順番が回ってくることになる。


第二次指導 第2時 [2]アンケート調査をし、結果について考えよう。
  準備物:アンケート印刷原稿(A4かB5サイズ、グループに1枚。ファックス原紙。)

一、よむ ○昨日、お家で読んでみた人。
・順番読み。2人([2]の部分だけ)。
5分
二、とく ○おさらい
◎承接
○手引き
 
三、よむ ・黙読 10分
四、かく  アンケートの問いの形式
 ア 答えを文章で書きこむもの
 イ 用意された答えの中から選ぶもの

アンケートの結果をまとめるとき
知らせたい内容によって、集計の仕方や、表すときの順番、形などをかえることもあります。
べつの見方が生まれることもあります。
五、よむ ・指黙読1回。指斉読1回。  
六、とく

○では、グループでアンケートの問いを考えましょう。 
 
七、よむ ・指斉読1回。  



第二次指導 第3時 [3]報告書を作ろう

一、よむ ○昨日、お家で読んでみた人。
・順番読み。2人([3]の部分だけ)。
5分
二、とく ○おさらい
◎承接
○手引き
 
三、よむ ・黙読 15分
四、かく
五、よむ ・指黙読1回。指斉読2回。  
六、とく ○語義・区分
◎心
○余韻
 
七、よむ ・指斉読1回。  



 で、報告書を書かせるわけだが、時間配分が難しい。国語の時間だけでいくか、総合的な学習の時間も含めていくかである。

 この後の取り扱い(4時間〜5時間)
 第二次第1時で調べることを決めさせてる。第二次第2時で問いを決めさせ、印刷は教師で、配布はアンケート用紙ができあがり次第クラスの子ども達に配布し、回収しているので、実際に授業時間で行っていくことは、アンケートをまとめ、結果について考えるに1時間。報告書を書くのに2時間、発表に1時間。

内  容 時間数
・アンケート用紙の作成(第二次第2時)もしくは、宿題。グループにより宿題にできそうでなければ授業時間を1時間使う。
・アンケート用紙の印刷・配布は教師で行う(放課後等)。
・アンケートの記入は家庭で行う(宿題)。
・アンケートの回収は、教室にグループ毎の回収ボックスを準備し、子ども達にはそこへ入れることを指示。
0
 全部のグループのアンケート用紙の配布が完了し、ある程度回収が進んでから次に進む。
・アンケートをまとめ、結果について考える。
 また、報告書の構成や下書きを書く。
1
・報告書の作成
・グラフは印刷の関係で、単色で。
2
・発表する 1